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【第7回】福島県飯舘村で開催!「わたしたちのぼうさい」開催レポート

 

 初めまして!

 今回記事を担当させて頂く東京本社勤務の三浦です!

 

 明日で、東日本大震災が発生して12年目をむかえます。3.11を間近に控え、防災の意識が高まる中、2/26に福島県飯舘村で開催しました参加型防災イベント「わたしたちのぼうさい」についてお伝えしたいと思います。

 

 私は様々なプロジェクトの関わりから、以前より何度か飯舘村を訪問しておりますが、今回初めて大きなイベントに企画から参加させていただきました。「防災」と一言でいうと 堅いイメージ をお持ちではないでしょうか。 

 

今回のイベントは、「防災」と聞いて思い浮かべるようなイメージを払拭し、

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      1.  たくさんの方に参加していただきたい。
      2. ソナエルことを楽しめる場所にしたい。
      3. そこにいってみたくなる避難所を目指す。

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といった思いから始まりました。

 

打ち合わせには飯舘村在住の方々にも参加いただき、一緒に何度もMTGを重ね、図図倉庫(ズットソーコ/旧コメリ跡)を運営されている合同会社MARBLiNG様と株式会社G&ECOで防災イベントを開催しました。

 

 また、参加型のイベントとして、事前アンケートも実施しました。飯舘村に住所のある村民の方に向けて、チラシを郵送(2500部)し、そこにアンケートのQRコードを記載し被災体験を集めました。実際のコンテンツはこのアンケート結果やMTGでの被災体験を基に生まれています。

 

 今回は当日の様子をご紹介しながら、楽しく「防災」について学んでいけたらと思います!

 

 

 様々な思いを込めて、いよいよイベントスタートです!

 

 

<株式会社G&ECO 代表取締役社長 小島 盛利>  
発電機「ELSONA(エルソナ)」は東日本大震災の被災経験を基に、LPガスとガソリン2つの燃料を使える発電機として岩手県大槌町で生まれました。飯舘村には『BeBeePROJECT』として花卉生産者様へ100%太陽光で動くソーラーバイクを寄贈するなどの繋がりがあります。本日のイベントを通してご来場頂いた皆さんが「防災」について考え触れていただけるよい機会となれば大変嬉しく思います。

 

<合同会社MARBLiNG 共同代表  松本 奈々さん>
人が集える場があり、コミュニティがあり、「電気をつくる」ことができれば、災害時も必要以上に慌てずに済むかもしれないという安心感を、イベントを通して体験して頂けたら嬉しいです。もしもの時、図図倉庫にできることをご来場の皆様と一緒に探りたいと思います。

 

<合同会社MARBLiNG 共同代表  矢野 淳さん>
美味しく食べて、癒されて、楽しい体験の中から、もしもの「備え」のヒントを見つけてもらえればと思います。少しのアイディアで魅力的な未来をつくる。飯舘村で未来のエネルギーや防災を考えることの意味を共有できればと思います。

 

 

 

「足湯」は一般社団法人阿武隈クラブ 理事の長田 卓也さんが宮城県岩沼市で被災された際「一番困ったのがお風呂だった」との声から生まれました。また、イベント開催にあたり、事前アンケートからも「自衛隊のお風呂が災害時役に立った」とのお話もいただきました。

 

 3日ぐらいお風呂に入らないと、服も体も汚れ、肌も荒れてしまうそうです。震災当時、3月とはいえ飯舘村はとても寒く、お風呂に入れない方は大変苦労されたとお聞きしました。

 

 災害時にお風呂に長期間は入れないと、衛生面で感染症を発症する可能性もあり、二次災害につながりかねません。また、災害時にお風呂に入るとリラックスできて、精神的不安が和らぎます。

 

 今回、EcoFlowの蓄電池 DELTA Pro から湯沸かし器を動かし、足湯を3か所設置しました。たくさんの方に足湯につかっていただきました。

 

 みなさん自然と顔がほころび、寒い体も芯から温まったようです。当日飯舘村のイベント開催時の気温は0度を記録しており、実際に足湯で温まっていただくことができ本当によかったです。

 

 

 また、被災時の避難生活で問題となっている「エコノミークラス症候群」をご存知でしょうか?「エコノミークラス症候群」とは、食事や水分を十分にとらず、長時間同じ姿勢でいることで引き起こされる病気です。

 

 窮屈な体勢でじっとしていると、足に血栓ができ、その血栓が肺の血管に詰まると呼吸困難となり、最悪の場合、命を落としてしまいます。

 

 今回のイベントにご協力いただいた長田さんは飯舘村で唯一の整骨院「長田整骨院」の院長でもいらっしゃいます。『整体』の施術が受けられるスペースもご用意いただき、多くの方に血流が良くなるマッサージをしていただきました。

 

 

 次にご紹介するのは、飯舘村で地元の食材を使った料理を振る舞う 田舎レストラン「ラ・カッセ」のオーナー佐藤 雄紀さんです!イベントでは「ご飯」と「豚汁」を振る舞っていただきました。シンプルな料理ですが、佐藤さんの手にかかると絶品でした!

 

 夜の気温はマイナスまで下がったので、温かい豚汁が身体に沁みました。そして、地元の方からお肉の差し入れまで頂きました!みなさんから温かい心遣いをいただき、身も心も温まりました。

 

 ちなみに、イベント前日には「ラ・カッセ」さんへお邪魔し、料理を振舞って頂きました。特にステーキが柔らかくてとても美味しかったです。皆様も飯舘村にお越しの際は、ぜひ「ラ・カッセ」さんに足をお運びください!

 

 アンケートの結果にも「災害時に困ったこと」として「食料」があがっていました。普段から災害に備えて「水や長期保存できる食料のまとめ買いをしている」といったお話もありました。また、「被災して心細い中、炊き出しなどの、人の手でつくられた温かい食事がとてもうれしかった」という声もありました。

 

 災害時こそ、お互いに助け合い、思いやる気持ちから「元気」をもらえます。災害には共に助け合う「共助」の思いが欠かせません。そういった意味でも、この場で飯舘村のみなさんが同じ時間を共有できたことはとても有意義だったと思います。

 

 ちなみに、ホットプレートや炊飯器など調理に使った電気機器は全て発電機「ELSONA(エルソナ)T-7500」を使って動かしました。

 

 炊き出しには、飯舘村までい大使であり株式会社 庭坊 代表取締役である塚越 栄光さんや、「認定NPO法人 ふくしま再生の会」のみなさんにもご協力いただきました。

 

「集団の避難所に行かず、車を避難場所として使っていた。」という声から、ポータブル電源などの装備を備えた『車中泊のできる車の展示』、プライベートスペースの確保から『サウナにも使える個室の展示』も行いました。

 

『サウナにも使える個室』は、断熱材に「もみがら」を使用し、図図倉庫の拠点整備の設計と施工を担当されている佐藤研吾建築設計事務所  建築家 佐藤 研吾さんのご協力のもと製作がすすめられました。

 

〈佐藤研吾建築設計事務所  建築家 佐藤 研吾さん〉

 

 

図図倉庫は、ヒトやモノ、そして技術や知恵が外側も内側も分け隔てなく行き交う交差点のような場所です。昨年まで自分たちの手が届くところから徐々に拠点整備を進めており、これからも引き続き、工事は続きます。おそらくズット続きます。今回のイベントもまた、ズット続いていくこの拠点整備の一部を担っているはずです!

 

 

 今後のイベントなどでも使われるそうで、どのように活用されるのかとても楽しみです!

 

 また、飯舘村商工会青年部のみなさんのご協力のもと『イルミネーション』も点灯し、イベント会場は華やかな雰囲気に包まれました。

 

 今回、図図倉庫内のブレーカーを落とし、電源をエルソナに切り替える「ブラックアウト」体験も行いました。

 

 ブレーカーを落とすことで一瞬、あたり一面が真っ暗になりますが、「ELSONA (エルソナ)S-5500」を起動することで電源を復旧、見事、図図倉庫内の明かりを灯すことができました。被災時、夜に明かりがないのは大きな不安が伴います。また、地域によっては空調機器を使用できないことは命にかかわることもあります。

 

 事前に行ったアンケート結果からも、「電気が使えず、大変苦労した」とのお声をいただきましたが、有事の際、発電機があれば暗闇に灯りをともす「電気」を作り出すことができます。

 

 エルソナは全国1700台以上の導入実績がありますが、その半数は全国の自治体への導入です。各地の避難所などで導入されており、図図倉庫さんのように大きな建物、例えば「体育館」や「福祉施設」などでも、分電盤(※)を通じて建物へ電力の供給を行うことができ、既存の建物を有事の際の避難所としてご利用いただくことができます。

 

※分電盤への接続は、事前に工事が必要となります。

 

 ELSONA(エルソナ)のようなエンジンタイプの発電機を使用する際には運転音が気になりますが、「防音パネル」を使用することで運転音を軽減できます。

 

 当日の電力供給はLPガスとガソリン2つの燃料が使える発電機「ELSONA(エルソナ)」と「EcoFlowの蓄電池」でまかないました。

 

 発電機は、燃料があればいくらでも電気をつくることができ、災害時には大変有効です。今まで「S-5500」と「T-7500」というサイズの大きな2つの機種の展開で、全国の自治体や介護施設などの大型施設への導入がほとんどでした。昨年秋に発売したポータブル発電機「GD1600SR」は 18.5kg とシリーズ最軽量でご自宅の防災やアウトドア目的でご購入いただいております。

 

 また、発電機から蓄電池への充電もできますので、蓄電池の残量が0になっても発電機で充電し、何回でも使用できます。『発電機』と『蓄電池』をセットでご購入される方も増えています。

 

 

 また、「ELSONA(エルソナ)」の最大の特長はLPガスとガソリン2つの燃料が使えること。東日本大震災の際、ガソリン式の発電機が動かなかったことから、LPガスも使える発電機として開発されました。

 

 LPガスの場合、長期保存に向いており、メンテナンスの手間が省け、元々施設に備え付けのLPガスがある場合、有事の際に使えるなどのメリットがあります。また、LPガスは分散型のエネルギーで災害時迅速な復旧が可能です。東日本大震災でもLPガスが完全復旧したのは災害発生から41日後。都市ガスより12日、電力より58日間も早く完全復旧を遂げています。今回のイベントもLPガスを使用して発電機を動かしました。

 

 

イベントを終え、ご参加いただいた皆様から様々な声をいただきました。

 

〈飯舘村までい大使 株式会社 庭坊 代表取締役  塚越 栄光さん〉


防災に必要なもの、それが全て確認できたとても良い訓練でした。
まずは、広い空間、雨と風がしのげる場所、そして電気を貯めることができる蓄電池と高出力の発電機、そして大災害など有事の時に1番大事なものは、日頃知っている人が同じ空間にいることでした。

 

 

 

 

〈田舎レストラン「ラ・カッセ」 オーナー 佐藤 雄紀さん〉

今回のイベントで災害に備える重要性と身近な物を電力に変える技術をより深く、そして楽しく学ぶことが出来ました。ライフラインが断たれる不安を少しでも解消できると確信しました。また、その技術を使い料理を作るという貴重な体験ができたことに、とても感謝してます。

 

 

 

〈長田整骨院 院長 長田 卓也さん〉

人の営みが変化すると防災も変化するのだなと今回のイベントで感じました。もちろん、基本的な部分は同じでしょうが、アウトドアのツールの発達や、LEDの普及、蓄電池の普及等で、数年前よりも防災に対する強さのようなものを感じました。これからは自分自身のみならず、身の回りの人にも災害に対する備えができる時代になるのかもしれませんね。

 

 

 

 

 当日ご来場いただいた皆様が、“電気の力”を実感し、体験を通して備える意識を高め、いざというときに助け合えるつながりを感じていただけるよい機会になったのではないかと考えております。

 

 いつ起こるかわからない自然災害。備えることは大切ですが、なかなか実感がわかないものです。イベントを通して実際に「発電機」や「蓄電池」に触れていただいたり、同じ空間で「防災」について考えていただくことで、少しでも備えることを身近に感じていただければと思います。

 

 私自身も、今回のイベントを通して、改めて備えることの重要性を再確認することができました。東日本大震災から12年が経ち、今後30年以内に大規模地震が起こる可能性は70%と言われています。

 

 皆様は「ソナエル」ことができているでしょうか。

 

 今回の記事をきっかけに、ぜひ皆様もあらためて「ソナエル」こと「防災」について考えていただければと思います。

 

 最後になりましたが、イベント開催にあたりご協力いただいた合同会社MARBLiNG 共同代表 松本奈々さん、共同代表  矢野 淳さん、飯舘村までい大使 塚越 栄光さん、飯舘村のレストラン「ラ・カッセ」オーナー佐藤 雄紀さん、一般社団法人コロガロウ 建築家 佐藤 研吾さん、一般社団法人 阿武隈クラブ 理事 長田 卓也さん、認定NPO法人 ふくしま再生の会、飯舘村商工会青年部の皆様、また同じ日に防災イベントを開催して図図倉庫を一緒に盛り上げていただいたEcoFlow社の皆様、本当にありがとうございました。

 

                     (ライター 防災士 三浦 哲平)

 

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