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【第一回】始まるぞ! ジーエコぼうさい 自助共助のテーマ:釜石の奇跡

 

「災害はいつくるかわからない!」

「そろそろ南海トラフ地震が来てもおかしくない!」

 

昨今はこのような話題をよく耳にしませんか?

災害は怖いし、備えなければならない。

そうわかっていても何から始めたらいいのかわからないし、

なんだか話題として暗くて目を背けたくなる・・・

 

そんな方は是非これから始まる【ジーエコぼうさい】をチェックして頂きたいです!

 

このコラム企画では楽しく防災知識を取り入れて頂くために

非常食の食べ比べや、防災公園で正月遊びなど、

弊社社員が季節に沿った様々な挑戦を行っていきます!

 

月1回の更新となりますが季節の移り変わりと共に防災に強くなりませんか?

1年で12個の防災知識が身につけば貴方の大切な方を守れる可能性が広がります!

「もしも」に備えて、ご家族や会社の方とお読み頂けると幸いです。

 

 

記念すべき第1回目は「備える事の大切さ」をお伝えいたします。

私達がなぜ1人でも多くの人に防災知識を付けて欲しいのか、これからご紹介する

【釜石の奇跡】というお話から考えて頂ければ幸いです。

 

 

 

東日本大震災に襲われた岩手県釜石市。

 

人口約4万人の市内で1000人を超える死者・行方不明者が出る一方、

小中学生の99.8%が無事だったという事実をご存じでしょうか?

 

釜石市の小中学校では日頃から避難訓練が行われており、

子供たちの防災意識や判断のレベルが非常に高く

東日本大震災が発生した日にも、彼らは自ら避難を開始しました。

 

 

「3メートルの津波が予想されます」地震発生時、津波警報のサイレンが鳴りました。

 

「この揺れが津波3メートルなわけがない!」

中学校生徒は校庭へ飛び出し高所を目指しました。

 

「学校の3階に避難するだけじゃダメだ、もっと高い所へ逃げないと!」

小学校の生徒も中学生を見て、より高い所を目指し走り出しました。

 

 

避難途中に小学生・中学生が合流し、微振動が起きているなか

7歳〜15歳の小中学生が避難するためかなりの距離を必死に走りました。

 

そのあと学校や街は津波にのまれてしまいましたが、

児童・生徒は全員、無事に避難することができました。

 

これを一般に「釜石の奇跡」といいます。

 

 

 

なぜ小中学生は災害発生時に自分たちで考え行動が出来たのでしょうか?

 

そこには釜石市の取り組みが背景としてありました。

 

年に1回、鵜住居小学校と釜石東中学校の合同訓練が実施され、

「小学生を先導する」「まず高台に逃げる」という自助・共助の考えを徹底していたそうです。

 

学生たちは自らの手で登下校時の避難計画を立て、津波の脅威を学ぶため、

年間5~10数時間の防災授業を受けており、子どもたちは、次の「避難3原則」を徹底して身につけていたのです。

 

 

99.8%が無事だったことから【釜石の奇跡】と称されることが多いですが、

単に運が良かった、奇跡が起きた、そういった事ではなく、

「日ごろから防災教育をしっかり受け、それを災害発生時に実践することが出来た」その結果だと思います。

 

 

 

いくら防災意識が高かったとはいえ、幼い児童を含む99.8%が無事だったというのは

その背景につなげた人々がいたという事を忘れてはいけません。

 

水門を閉めに行った消防団の方々、的確な誘導を行った教職員の皆さんなど、

学生たちを避難させるために必死になった大人たちがそこにはいたと思います。

 

 

『避難3原則』

「想定にとらわれない」ということは、想定ができていて初めてその先の考えに及ぶことができます。
「状況下において最善を尽くす」には、最善を導き出す選択肢を持てるよう、知識が必要です。
「率先避難者になる」には、災害時に何が起きるのか、どういった行動が自分を守るのか知っておかなければなりません。

 

 

今この瞬間に災害が起きたら、あなたはどのような行動を取りますか?

停電したらどうすればいいのか、車からどうやって逃げれば良いのか。

 

釜石の奇跡からわかるように、知識を付け備えることはとても大切です。

分からないを分かるに変えて「もしも」に備えましょう!

 

これから始まるジーエコぼうさいが、皆さんの自助・共助への第一歩となれば幸いです。

 

(ライター 防災士 岡 多加良)

 

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