ジーエコぼうさい【第14回】防災イベントへ潜入取材!“学校”から“地域”へ広がる防災の取り組み!
秋晴れの気持ちの良い日が続きますね。
季節はもうすっかり秋ですね!
9月は防災月間ということもあり、
この秋、防災訓練やイベントなど各地で行われていたのではないでしょうか?
かくいう私も、自宅の近くの元小学校跡であるコミュニティーセンターで
「防災教室」が開かれたため、そちらに潜入取材にいってまいりました!
また、この取材は、前回の特別号でご紹介した「人気の記事ランキング」で
第3位に輝いた倉吉農業高校の取り組みが“学校”から“地域”へ
広がっていることを知れる嬉しい取材となりました。
ぜひ、最後までお付き合いください。
ではいってみましょう!
みなさん、
昨年ジーエコぼうさい第6回で取材に伺った倉吉農業高校の取り組みを
覚えていらっしゃいますでしょうか?
倉吉農業高校では「防災教育」にも力をいれており、
平時はベンチとして、有事の際はかまどとして炊き出しなどを行える
「かまどベンチ」を校内に製作されています。
私がこの取り組みを知ったのは、
各高校が地域課題の解決に向けて行った取り組みを紹介する
「ハイスクールフォーラム」でした。
同じくこの「ハイスクールフォーラム」で倉吉農業高校の取り組みを知った
灘手コミュニティーセンターの館長 松井さんから
「ぜひ、製作してほしい」との依頼があり、今回の製作に繋がったそうです。
実際に「かまどベンチ」を「倉吉農業高校以外にも設置し普及させたい」という思いを
「ハイスクールフォーラム」で発表されていましたが、
その思いが見事かなった形になります。
「地域防災を推進する」素晴らしい取り組みです!
実際に製作にあたられた倉吉農業高校 環境科 土木専攻のみなさん。「かまどベンチ」の上部は担架として使うことができます。
そして、なんと
この「かまどベンチ」はつい先日、完成したばかり!
今回行われた防災教室はその「かまどベンチ」お披露目と、
できあがったばかりの「かまどベンチ」を使って
子どもたちに防災について学んでもらうという目的で開催されました。
体育館で高校生のみなさんから
「かまどベンチ」の製作の目的や方法などのお話をきいた
子どもたちは、校庭へ。
手作りの紹介パネルも展示されていました。
まずは、「かまどベンチ」の前面の目印となる印をスプレーペンキでつけてもらいます。
「かまどベンチ」を「かまど」として使用した後、
上部の「ベンチ」を戻す際に向きを間違えてしまうと、上手くはまらないため、
その間違いを防ぐための目印です。
そして次は火起こし体験!
各チームに1つマッチ箱が渡され、
\ おがくず・新聞紙・木材 /
の中から必要なものを自分たちで選んで
工夫しながら火を起こすという体験です!
\ マッチ箱にマッチはたったの6本! /
マッチが全部なくなってしまう前に
火を起こせるように皆一生懸命チャレンジ!
最初は苦戦している様子でしたが、
最後にはほとんどのチームで火を起こすことができました。
火が起こせたら、大人がスコップで火を運び、かまどにくべます。
そこにさらに薪が加えられ、大きな火が燃え上がりました。
中に水をいれた寸胴鍋が「かまどベンチ」にセットされ
これから、1つの鍋でお米をたきあげ、
もう1つの鍋でレトルトカレーをあたためます。
炊飯袋にお米1号と水をいれ、
輪ゴムで閉じて寸胴鍋にいれました。
お湯に入れて20分、
そしてお湯から上げて20〜25分蒸して出来上がるそうです。
また、灘手地区の防災リーダー 瀬尾さんからお話があり、
ご飯の炊き方について教えていただきました。
瀬尾さんは、防災士の資格を取得されており、
防災リーダーとして、
地域の安心・安全を守るためにこうした活動をされているそうです。
今回の防災教室の開催のためにたくさん準備されたとのこと。
これからもお元気で、たくさん活動していただきたいです。
次に自衛隊の松平さんと井上さんから防災についてのお話があり、
「簡易加熱剤」を使ってレトルトカレーをあたためる方法を教えていただきました。
加熱袋の中に、「簡易加熱剤」をセットし、
温めたい食材と水を入れるだけ。
高温の蒸気が袋の中に充満し、
15分から20分程度で中にあるものを温められます。
少量の水(川の水などでも可能)があれば
食材をあたためることができるので、とても重宝するそうです。
自衛隊では訓練や災害派遣のときの食事はこちらを使って
山の中でもどこでも温かいご飯が食べられるそうです。
また、災害がおきたときに大切なこととして3点教えていただきました。
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1.事前にハザードマップなどをみて避難場所を家族で決めておくこと。
(災害発生時は電話が込み合って繋がらないことが多い。)
2.食べ物を備蓄し、1つのリュックにまとめておくこと。
(災害時ご飯が食べれないことが辛い。)
3.軍手を用意しておくこと。
(避難する際に素手だと危ない場面が多い。)
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災害時は想定できないことも起きる可能性が高く、
事前の準備や家族での話し合いが大切だと改めて感じました。
自衛隊 鳥取地方協力本部の松平さん(写真左)と井上さん(写真右)
実際に出来上がったお米にあたためた
レトルトカレーをかけてカレーライスの出来上がりです。
「お餅みたい!」
「お米が固まってる!?」
という声もあり、いつもの炊飯器で炊いたお米とはちがいますが、
十分食べることができました。
なにより、みんなで火起こしをして、お湯を沸かし、
鍋で炊いたお米とあたためたカレーライスは美味しかったです。
子どもたちも大人も皆完食でした!
今回の「防災教室」では、参加した子どもたちに向けた内容でしたが
「かまどベンチ」を製作された農業高校の生徒さん、先生方、
コミュニティセンターの館長さんをはじめ職員のみなさん、
自衛隊のみなさん、
地域の防災リーダーのみなさん、
倉吉消防署の職員のみなさんとたくさんの方々の協力のもと行われました。
実際に災害があった場合でも、皆で助け合いながら乗り切る力が必要です。
「防災教室」では多世代が関わり合い、同じ時間を共有し、
防災に取り組むことで、いざいとうときに備える
心構えや準備ができたのではないかと思います。
実際に体験することで、
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・知っているつもりだったことが、実は全く見当違いだったり…
・できているつもりだったことが、できていなかったり…
・今まで知らなかったことを知って、新しい発見があったり…
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と、理解が深まるのではないでしょうか。
子どもたちにとってはもちろんのこと、
取材させていただいた私にとっても心に残る貴重な体験となりました。
みなさんも、お近くでこうした防災イベントや防災訓練が行われていたら
ぜひ参加してみてくださいね。
当日参加予定だった息子が熱を出してしまい
体験できなかったのが唯一の心残りです。。。
自宅に帰って、自宅用にといただいたご飯とレトルトカレーをいただきながら、今回の「防災教室」の取材の様子を伝え、息子と色々な話をしました。
息子にとっては「お米を袋でたく」ということが驚きだったようです。
実際、炊飯器や土鍋や飯盒でお米をたいたり、真空パックにはいったご飯をレンジであたためて食べたことはありますが、袋でたいたお米を食べるのは私も初めてでした。
災害時は、想定外のことがおこることも多く、お米のたき方ひとつとっても、様々な方法を知っておくことが大切だと思いました。
また、こうしたイベントを見つけたら親子で参加してみたいと思います!
さて、次回11月号では、G&ECOの社員が重機講習へ。
その様子をご紹介します!
次回もぜひお楽しみに!
(ライター 防災士 井髙 沙織)
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