2018年(平成30年)6月28日から7月8日にかけて発生した西日本豪雨。
徳島県でもその影響は大きく、崖崩れによる集落の孤立や、多くの世帯が停電になるなどの被害を受けました。
停電になると様々な機器が使えなくなり、今までのような生活ができなくなくなります。
特に御身体が不自由な方は怪我をしたり、パニックになったりと身体面・精神面での負担も多いため、近年では福祉施設のBCP対策の必要性が高まってきています。
今回ご登場いただくのは、その西日本豪雨で被災した徳島県で障害者支援施設を運営されている、希望の郷の施設長、井後(いご)さんです。
入所定員115名、通いの方や職員さんを合わせると合計で200名を超える福祉施設の停電で感じた電気の重要性とは。
エルソナの導入の経緯と思いをインタビューさせていただきました。
障害者支援施設 希望の郷の施設長、井後さん
西日本豪雨を経験して
ーエルソナを知ったきっかけを教えてください
西日本豪雨の際に停電が非常に長く、そのときに利用者さんにご不便をおかけしました。大型の物で言えばエレベーターも動かなかったし、水を汲み上げるポンプも動かなかったので水道も使えませんでした。そういう中で、大型な製品とともに、コンセントや廊下の電気なども付けたいという要望があったので小型の発電機の購入を検討しました。
そこで、「女性でも簡単に付けられるような手軽な発電機がないかな」と業者の方へ相談したところ、エルソナを紹介していただきました。
ー業者の方からご紹介いただいたんですね
小型のものにしても、たくさんの種類があります。しかし、容量が少ないものも多く、照明やそのほかのものまで動かすとなるとエルソナが一番いいだろうということになりました。
ーエルソナのどういったところに魅力を感じましたか
エルソナだったらハイブリット式なのでガスもガソリンも使えます。ほかのものだとガソリンだけであったりしたので、ハイブリットというところがいいなと思いました。
また、紹介してもらった時にワンプッシュのスイッチで起動できるとか、いざとなったら持ち運びもできる。それでいて容量が大きかったので、「これがいいのではないか」となりました。
今回、S-5500を3台納品した
福祉施設ならではの視点も
ー災害時にエルソナを導入するにあたって何を残すかということは話し合いをされたと思うのですが、どういった考え方で運用される予定でしょうか。
まず、照明と最低限のコンセントを残すことを考えました。夏エアコンが止まってしまうと1日暑く熱中症の心配をしなくてはなりません。扇風機とサーキュレーターを動かせるようにしたいと思いました。
ー今回照明が多く残されていますね
照明は今回かなり重視していて、洗面所・トイレなどを含む主要な部屋は全てまかなえるようになっています。体が不自由な方がいらっしゃる施設なので、急に停電になるとパニックになったり、夜は怪我をする可能性があるので照明はしっかりと対策しています。
ー今回そういう意味で導入していただいたことで利用者の方は安心すると思います
そうですね。安心して利用者さんが生活できる環境になればいいですね。
ーメンテナンスなどはどのようにされる予定ですか
計画的に訓練をかねて始動チェックを行っていきたいと思います。やはり夜勤などで職員の方も入れ替わりがあるので、いつ起きるかわからない災害に備えて、誰でも一定レベルまで操作できるようにしようと思います。
納品時、職員の方に使い方のレクチャーをして動作を確認した
西日本豪雨の経験を元に入居者の方が安心して生活できる環境づくりをしていて、入居者思いなところや、入居者の方を守るという強い使命感が伝わってきました。
また福祉施設ならではの視点で照明を多めに設置したり、職員の方への防災意識の浸透、メンテナンスなど細部まで気を配り、いつ災害が起きても対応できるようにしていて、そういったところはとても勉強になりました。
今回エルソナを希望の郷さんに納品できたことをG&ECOとしても心から誇りに思います。
(インタビューアー、記事ライター:緒方貴人)
今回納品
障害者支援施設希望の郷 S-5500 3台